マッコウクジラ
漢字では「未香鯨」 と書きます。名前の由来はこのクジラの腸の中にある 「竜ぜん香」と呼ばれるワックス成分が香水の原料として使われることからきてい ます。 オスの体長は平均して15m程度、大きいもので20mを超えるものもいます。 メスは小さく平均して11m程度です。
博物館のトレードマークに使用されている下顎は、他の哺乳類と比べても特殊な形をしていて、枝の長いY字型をしています。 床に接した部分が下顎の付け根にあたります。 そこから上に向かって顎の先となっています。 左右 が一体になった部分にはソケットと呼ばれる部分があり、そこに歯がついた状態で展示されています。
通常は歯が左右合わせて40~50本並んでいます。 標本は片側24本づつで合計48本の歯がついています。 上顎にも10~15本程度の歯がありますが、歯茎の中に埋まったまま表に出てくることはなく、歯としての機能は果たしていません。 上顎の歯はほとんど退化してしまっています。